で、「ぼく流」の打ち合わせの仕方。
※ここでは、何かの仕事を進めるために議論をしていろいろなことを「決める」打ち合わせをテーマとしています。報告と承認が中心の儀礼的な会議のことではありません。(今どき、儀礼的な会議はおおむね「滅んでいる」と思いますが。)
※まあ、実際には、1つの授業をいっしょに担当する先生間での打ち合わせをイメージして話します。
1.リアル対面打ち合わせとweb打ち合わせのコミュニケーション条件的な違い
(1) 話順の交代9人程度(3×3)のweb打ち合わせなら、相互の顔も見えるので何だかリアルの打ち合わせと変わらない印象があります。でも、違います。リアルにおいては、わたしたちは微妙な体や姿勢の動き、頭の動き、顔の表情、目の動き、そして息づかいなどを敏感にキャッチしてコミュニケーションをしています。その面で一番webの場合に「やりにくい」影響が出るのは、話順の交代や、話順取りです。リアルでは、息づかいにまで至るコミュニケーションを言葉のやり取りの背後でしているから、次に誰が話すかがその場のメンバーはみんな次の人が話し始める前にわかります。webでは、その「背後のコミュニケーション」(相互感応)が基本断ち切られます。9人を超える打ち合わせの場合は、この問題は一層深刻になります。
対策としては、話順がほしいと思っているときは、指を1本出して、中くらいに手をあげる。そして、「ほしい」程度によって、その手の高さを調整する。つまり話順がとてもほしい!ときは、指を1本出した手を大きく上のほうにあげる。
(2) あいづち
上の身体の要因や息づかいなどは、あいづちの伝達にも影響します。リアルではわたしたちは知らず知らずのうちに十分なあいづち(「それはどうかなあ!?」という聞いているが受け入れていない「あいづち」も含めて)を送っています。webでは、そこの部分のコミュニケーションもうまく行きません。
対策としては(声を出すとうるさいので)、しっかり聞いているときは、低い手のまま常に指を1本出しておく。声が小さいとか通信不良で聞き取れなくなったときは、その指を左右に振る。聞いている意見に賛同のときは、極端なくらいに大きくうなずく。やや賛成の時はその半分でうなづく。賛同できないときは、これも極端なくらいに首をかしげる。
2.web打ち合わせの心得
(1) 準備段階進行役を必ず設定する。進行役は、そのコースのコーディネータがいれば、その人。コーディネータがいない場合は、毎回、進行役を決める。そのためには、一つの打ち合わせ終了時に、次の打ち合わせを設定しておく、そして、次回の進行役も決めておく。
進行役は、今回の打ち合わせで何をどこまで決めなければならないかの見通しを立て、アジェンダ(議事次第、あるいはテーマ連関表など)を作成して、あらかじめ、打ち合わせ参加者に送付、あるいは少なくとも会議開始時にチャットにそれを提示して、当該打ち合わせのテーマや流れなどを共有する。
必要な資料はあらかじめシェアしておき、打ち合わせ時にはもちろん画面シェアなどをしながら話を進める。資料の作成は、打ち合わせ参加の他の「ふさわしい人」に依頼することもある。
(2) 進め方
1で行った対策を確認する。
画面共有などさまざまなzoomの機能を上手に活用しながら打ち合わせを進める。
当該の打ち合わせにおいては、進行役が「充実した打ち合わせになるように」しっかりとコーディネータシップ(coordinatorship)を発揮する。
(3) 話し方 ─ イラストレーター
イラストレーターとは、手振りによる話の描写です。
─ 「こういう考え方(右の方で両手で丸いものを描く)と、こういう考え方(左の方で両手で丸いものを描く)、があります。
─ 「こっち(先ほどの丸いものを指して)の考え方の人は、こう(右手片手で5本指を上に立てる)と言って、こちら(先ほどの左の丸いものを右手で指差して)の考えの課題を指摘します。」
─ 「外国から日本に来る観光客はますます増えています」→自分でイラストレーターをやってみてください。
画面を通して、表情と話しぶりを伴った言葉だけで伝えるのも場合によっては十分ですが、より明確に伝えたい場合はこのようなイラストレーターの使用が有効です。
3.結論
上のことは、実はweb打ち合わせに限ったことではなく、通常時のリアル対面の打ち合わせの場合でも同じです。逆に言うと、リアル対面ができない今こそ、こういう打ち合わせの進め方を知り、身につけよう!とするのが、今後に向けても「前向き」だと思います。コロナをきっかけに、「前進」しないとね!! そして、教育方法もコロナをきっかけに、「前進」しないとね!!
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